元気がある場合はそれほど心配することはないと思います。
通常、食欲があって便が軟らかい場合は、寄生虫、食べ過ぎ、フード、感染症などが考えられます。元気なら、治療は消化器を休めるために1回か2回絶食します。その後、ウンチが良くなってきたら、消化のよい物を少しずつ(いつもの1/3くらい)胃に負担をかけないように何回かに分けてあげます。
元気がなく、食欲もない場合は、重篤な病気かもしれませんので、速やかに受診しましょう。
~下痢を理由に受診した時に聞かれること~
・いつからですか 何回くらいありますか
・形はありますか ティッシュで掴めますか
・フード変更はありましたか 初めてのおやつはないですか
・お出かけや来客はありましたか
・よく下痢しますか
・嘔吐はないですか
・食欲はありますか
・他の症状は?(かゆみ、痙攣)
・誤食は?(おもちゃ、ビニール、薬、サプリなどを飲んでないか)
うんちは必ず持って行きましょう。紙に包むと水分が奪われてしまうので、ビニール袋かポリの容器。そして、下痢するたびにスマホで写真を撮っておきましょう。
まず、病院で、検便(回虫、トリコモナス、ジアルジア(別名ランブル鞭毛虫)など)はしてもらいましょう。
詳しく知りたいときは「下痢パネル」(遺伝子検査によって、猫の下痢症状の原因である、猫コロナウイルス、猫汎白血球減少症ウイルスと細菌4種類さらにトリコモナス(原虫)ジアルジア(原虫)トキソプラズマ(原虫)をしらべることができます。)
他にも、アレルギー検査、腸の病気、甲状腺機能亢進症、膵臓病、肝臓病のチェックもしてもらうといいと思います。抗生物質、ステロイド、消炎鎮痛剤、サプリメントなど医原性の時もあります。
・食物アレルギーの血液検査
http://www.aacl.co.jp/inspection/ige_cat.html
・うんちの色や硬さのチェック方法
https://www.konekono-heya.com/karada/haiben.html
原因がないのに下痢の時は参考にしてください。長文です。
「昨日まで綺麗な便をしていたのに急に軟便に。。。便が緩いと言う事は多少なりともお腹に痛みや違和感があるはずです。もしかすると食欲も無くなっているかも知れません。そのような時には無理に食べさせる事はせず、いつもの食事をいつもの半分程度の量をお与えください。その時に食べたがらなければ無理に食べさせてはいけません。一食や二食、食べなくても大丈夫です。食欲が落ちているところに、日頃食べないようなご馳走を与えたり、これだったら食べると言う事で嗜好性の高いおやつやトッピングを多い目に与えたりしては余計に軟便は治まらなくなります。また、そのような行為は、軟便が治まった後の食生活の乱れにも影響を及ぼす可能性がありますのでくれぐれもご注意ください。」「人間もお腹を壊す日もあれば食欲が無い日もあります。胃がムカつく日もあります。まずは落ち着いて胃腸を休ませてあげましょう。半日~1日程度の絶食でリフレッシュする事も時には必要かも知れませんね。」Bros.のコラム
以下は私の経験です。
一昨年、保護した猫が子猫を産み、里親さんに貰って頂きました。
保護した母猫に与えてた餌は「ヒルズのシニアアドバンスト14歳以上チキン」です。うちでは、いろんな年齢の猫がいる外猫にこれをあげています。高齢猫用ですが子ねこも元気に育ちました。
母猫を保護したときにはすでにお腹に赤ちゃんがいて日毎に大きくなっていきましたが、ちゃんと元気な赤ちゃんが産まれました。高齢ネコ用ですが、AAFCO養分基準(2016)に適合した総合栄養食で、不足した栄養素はないので、そんなに心配しなくていいと考えています。(ある講座で、多頭飼は高齢猫に合わせる。と習いました。また、高齢猫用は良質な蛋白質でエネルギー量が多く設定してある。と聞きました。)合わない餌で下痢するよりいいと思います。一度Allwellを妊婦猫にあげたら下痢になったので、ずっと基本「ヒルズのシニアアドバンスト14歳以上チキン」でした。
産まれた赤ちゃんは自然と離乳期にはこの餌を食べていました。ドライのエサは大きいお皿に置いておき、猫の赤ちゃんにはいろいろ味を覚えさせた方がいいと聞いたので、色々ウェットも食べさせましたが、市販のカルカンのマグロパウチは子猫全部が最初はよかったのですが次々と下痢になりました。飼っている他の成人猫もマグロを茹でてあげていたら数日後下血した経験があったので、猫というと魚ですが、青魚には気を付けた方がいいです。基本ドライですが、鶏肉を小さく切って茹でてあげたりもしました。
去年保護した子猫は子猫用の餌が合わなく(ヒルズの仔猫用ドライと缶詰)、結局ヒルズのシニアアドバンストをふやかしてあげました。ピュリナの仔猫用缶詰も食べなかったです。よく分かりませんが栄養が豊富すぎるのか…レバーが合わなかったか…私の経験では仔猫用は合わない猫がいるなあと思いました。
あと、まぐろは下痢になるので基本チキン味にしています。まぐろ味は下痢までにならなくてもウンチがとても臭くなるので続けない方がいいかなあと思います。青魚は鶏肉と比較すると消化吸収が悪いです。(猫というと魚が好きと思ってしまいますが、フードに魚を使うようになったのは「原材料として仕入れやすく安価だからというのが理由」と本で読みました。魚粉の原料価格は、脂肪の酸化と揮発性塩基態窒素やヒスタミンの量により左右されます。カ〇カンは「安かろう悪かろう」の代表です。)
仔猫は合うエサが見つかったら、あまり試したりせず(下痢になると本当に大変です)、お腹に優しいエサ(なぜかドライの方が下痢をしないです。ドライをハサミで細かくするかお湯でふやかしてあげます)をあげるのがいいなあと言うのが感想です。
仔猫のうちにいろいろ食べさえた方が、後々偏食しなくなるのでいいのですが、下痢のことを考えると基本の餌以外は少しにした方がいいと思います。(高齢になった時に療法食を食べなくて困ることがありますが、ヒルズを食べていた子はヒルズの療法食、ロイヤルを食べていた子はロイヤルの療法食を食べてくれるように思います。また、子猫の時に、たとえばヒルズならk/dを時々食べさせておくと、高齢で腎臓病になった時に拒絶しないように思います。時々なら栄養不足にもならないと思います。)
それから、離乳期から「ヒルズのシニアアドバンスト14歳以上チキン」をあげていますが、6カ月過ぎると食べなくなる(食べても吐いてしまう)仔猫がいました(10匹中3匹)。何故かは分かりませんが合わないのでしょうね。下痢はしませんが…そういう仔猫には別のエサをあげます。
譲渡してから食べなくなった子もいて、そこのうちはサイエンスプロやピュリナワンに落ち着いたようです。
よく子猫で下痢になって困っていると聞きますが、嘔吐せず、食欲もあり、それほど重症でなさそうでしたら、無理に仔猫用の餌を食べさせなくても、少な目か下痢が止まるまであげないで(子猫は一食抜く、成猫は丸一日)、お腹を休ませて、鶏肉を茹でで細かくしたり、ペースト状にしてあげた方がいいと思います。(治ったら少しずつフードを増やしてください。鶏肉だけではビタミン、ミネラルなどの栄養素が不足します。)私の場合は胃腸の弱かった子猫に「ヒルズのid」をあげたら治りました。でも最近リニューアルされたidは柑橘類、クランベリー、下剤になるサイリウムが入っていて、便秘用に改良されたようで、軟便な子への効果がなくなってしまいました。残念です。昔のidの方が軟便傾向の子には良かったです。。。
(他にも、ロイヤルカナンの消化器サポート 2種類あって、不溶性食物繊維(下痢用)と可溶性食物繊維(便秘用)があります。ヒルズのバイオームは便秘用です。)
軟便になりやすい子のフードは以下の便秘に効果のある成分が入っていない物を選ぶことをお勧めします。
・サイリウム、フラクトオリゴ糖などの難消化性オリゴ糖、ラクチュロース:下剤
・ビートパルプ、アマニ:繊維
・柑橘類、クランベリー
これは⇩何も入っていません(食べさせたことはありません)。
・ヒルズ サイエンス・ダイエット 避妊・去勢後~6歳 チキン(避妊・去勢猫用)
トウモロコシ、トリ肉(チキン、ターキー)、コーングルテン、動物性油脂、魚油、チキンエキス、小麦、米、アミノ酸類(タウリン、トリプトファン、メチオニン、リジン)、ミネラル類(カルシウム、ナトリウム、カリウム、クロライド、銅、鉄、マンガン、セレン、亜鉛、ヨウ素)、乳酸、ビタミン類(A、B1、B2、B6、B12、C、D3、E、ベータカロテン、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチン、コリン)、カルニチン、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリー抽出物、緑茶抽出物)
ビートパルプ以外は入ってないのは以下の5つがあります。
・ヒルズ サイエンス・ダイエット アダルト 1~6歳 成猫用 チキン
トリ肉(チキン、ターキー)、小麦、トウモロコシ、動物性油脂、コーングルテン、米、チキンエキス、ビートパルプ、魚油、乳酸、ミネラル類(ナトリウム、カリウム、クロライド、銅、鉄、マンガン、亜鉛、ヨウ素)、ビタミン類(A、B1、B2、B6、B12、C、D3、E、ベータカロテン、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチン、コリン)、アミノ酸類(タウリン、メチオニン、リジン)、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリー抽出物、緑茶抽出物)
・ヒルズ シニア 14歳以上 高齢猫用 チキン(愛用しています)
トウモロコシ、トリ肉(チキン、ターキー)、コーングルテン、動物性油脂、米、ビートパルプ、魚油、エンドウマメ、チキンエキス、植物性油脂、小麦、加水分解甲殻類、加水分解豚軟骨、アミノ酸類(スレオニン、タウリン、トリプトファン、メチオニン、リジン)、ミネラル類(カルシウム、ナトリウム、カリウム、クロライド、銅、鉄、マンガン、セレン、亜鉛、ヨウ素)、乳酸、ビタミン類(A、B1、B2、B6、B12、C、D3、E、ベータカロテン、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチン、コリン)、カルニチン、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリー抽出物、緑茶抽出物)
・ロイヤルカナン ヘアー&スキン ケア
肉類(鶏、七面鳥)、動物性脂肪、植物性分離タンパク*、米、植物性繊維、とうもろこし、加水分解タンパク(鶏、七面鳥)、小麦、酵母および酵母エキス、とうもろこし粉、コーングルテン、ビートパルプ、大豆油(オメガ6系不飽和脂肪酸源)、魚油(オメガ3系不飽和脂肪酸(EPA/DHA)源)、ルリチシャ油、マリーゴールド抽出物(ルテイン源)、アミノ酸類(DL-メチオニン、タウリン、L-シスチン、L-チロシン)、ミネラル類(Ca、K、Cl、Zn、Mn、Fe、Cu、I、Se)、ビタミン類(A、コリン、E、D3、ナイアシン、C、パントテン酸カルシウム、B6、B2、B1、葉酸、ビオチン、B12)、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリーエキス) *超高消化性タンパク(消化率90%以上)
・ロイヤルカナン プロテイン エクシジェント(肉類(鶏、七面鳥)が多い)
肉類(鶏、七面鳥)、とうもろこし、植物性分離タンパク*、小麦、動物性脂肪、コーングルテン、加水分解タンパク(鶏、七面鳥、豚)、ビートパルプ、植物性繊維、酵母および酵母エキス、大豆油、ルリチシャ油、アミノ酸類(タウリン)、ゼオライト、ミネラル類(K、Cl、Ca、P、Na、Zn、Mn、Fe、Cu、I、Se)、ビタミン類(A、コリン、D3、E、C、ナイアシン、B2、パントテン酸カルシウム、B1、B6、葉酸、ビオチン、B12)、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリーエキス) *超高消化性タンパク(消化率90%以上)
・ロイヤルカナン アロマ エクシジェント
とうもろこし、フィッシュミート(魚肉)、動物性脂肪、小麦、肉類(鶏、七面鳥)、コーングルテン、植物性分離タンパク*、加水分解タンパク(鶏、七面鳥)、とうもろこし粉、植物性繊維、ビートパルプ、酵母および酵母エキス、大豆油、魚油(EPA/DHA源)、ルリチシャ油、アミノ酸類(DL-メチオニン、L-リジン、タウリン)、ゼオライト、ミネラル類(Ca、Cl、K、Na、P、Zn、Mn、Fe、Cu、I)、ビタミン類(A、コリン、D3、E、イノシトール、ナイアシン、C、パントテン酸カルシウム、B6、B2、B1、葉酸、ビオチン、B12、K3)、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリーエキス)*超高消化性タンパク(消化率90%以上)
下痢は水分がどんどん出てしまいますので、脱水症状を防ぐため飲み水をたっぷり置いておきます。ぬるま湯がいいと思います。鶏肉のゆで汁もいいです。乳製品は消化不良を悪化させるかもしれないのでやめた方がいいです。ピュリナにホエイパウダー(ミルク)が入っている製品があって下痢したという話も聞きました。
毛玉用は食物繊維が多い為かウンチが柔らかくなり下痢する猫もいますので気を付けて下さい。
エサをペーストにするためにはミルサーを愛用しています。サイレントタイプは少し高いですが静かです。部品は分解できるので清潔に使用できます。トロトロになったのを温めてあげるとお腹にやさしいです。調理家電 | 岩谷産業 (i-cg.jp)
100円のすり鉢でもかなりトロトロに出来ます。
※最近、ペット栄養管理士の勉強を始めて「ツナと鮭はビタミンK欠乏を生じる」と知りました。また、抗生物質、セフェム系抗生物質はビタミンK2合成が抑制されるそうです。ビタミンKは血液凝固系に関わるので気を付けましょう。
※著者の先生に問い合わせたら、以下の様にお返事を頂きました。
「作用機序は分からないが、サケやマグロが大量に入ったある市販のフードを食べた猫でビタミンKの欠乏症が認められた。これらの研究はペットフード会社に魚主体の猫用ウエットタイプフードにはビタミンK源の添加を勧告することにつながった」
※鮭やマグロにはビタミンKが含まれていなく、子猫はビタミンKをほとんど合成できないので欠乏症になります。ビタミンK依存性の凝固因子Ⅱは半減期が4~6日なので、私の時はそのぐらいの期間食べさせたら具合が悪くなりました。
魚味のフードは適正量のビタミンが添加してあるか確認しましょう。信頼できるフード会社を選びましょう。
総合栄養食にはビタミンが添加してありますが、マグロや鮭そのものを焼いて与えるとビタミンKが取れないので、注意が必要です!!続けるのは良くないと思います。
くどい様ですが、検便(回虫、トリコモナス、ジアルジア(別名ランブル鞭毛虫))、アレルギー検査、甲状腺機能亢進症、膵臓病のチェックをお忘れなく!
それから、青魚を食べ過ぎると「黄色脂肪腫」になりますので注意が必要です。
うちの子はマグロのぶつ切りを食べさせた時になり治りましたが、その後、魚をあげると少量でも下痢するようになってしまいました。気を付けて下さい。
ビタミンEが十分に含まれている市販のフードや総合栄養食を食べている猫においても、黄色脂肪症の発症が複数例報告されているそうです。ビタミンKの不足だけ気を付ければいいわけではないです。
猫の黄色脂肪腫(イエローファット)って、どんな病気?猫の黄色脂肪腫(イエローファット)って、どんな病気? | 猫との暮らし大百科 (anicom-sompo.co.jp)
猫に魚を与えるときの注意点
https://news.yahoo.co.jp/articles/210b1cf0d5bcc97c1f2d9c52cbce91222175134d
食物アレルギーなら
・ロイヤルカナン セレクトプロテイン チキン&ライス
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・ロイヤルカナン 低分子プロテイン ドライ
・ヒルズ プリスクリプション・ダイエット z/d ゼッドディー 低アレルゲン
・スペシフィック 皮膚アシスト
獣医さんが詳しく解説しているHP⇩
【獣医監修】猫の下痢!症状別の原因と対策、治療法は?子猫やシニア猫の心配事は?│楽天保険の総合窓口 (rakuten-insurance.co.jp)
血便のとき
https://nekochan.jp/disease/article/4166
https://www.axa-direct.co.jp/pet/pet-ms/detail/10076/
https://cat-sick.info/archives/718
https://pshoken.co.jp/note_cat/cat_symptom/case003.html
ちゅーる
6カ月からで、1日4本までですが、下痢したり血尿になったり合わない子がいますので、気を付けて下さい。
1日1本、あるいは時々の方が無難です。