tama’s diary

慢性腎臓病の猫の治療記録

皮下点滴 補液

江東区 ZEROどうぶつクリニックのブログから⇩

https://ameblo.jp/inuvetneko/entry-12238395243.html

・皮下点滴1回に入れる量はどれくらいが良いですか?

自宅で皮下点滴をされている方からよく受ける質問です。

ネコさん(体重3~4kg)では75~125mlくらい、

トイプードル 犬の場合は小型犬で50~100mlくらいで指示を受ける事が多いと思います。

・色々な要素を考えて、皮下点滴の量や頻度を考えます。

 動物の体重
 脱水の程度
 貧血の程度
 高血圧の有無 などなど
皮下点滴とほぼ同じ意味で「補液」と言いますが、脱水している体液を点滴で"補う"というのが本来の目的です。

脱水の程度を計算しながら、"補"液する量を決めるのが、理にかなった方法だと思います。

皮下点滴は脱水を緩和させるあくまでも補助的な手段で、可能な限り、飲水や食べ物で水分を摂ってほしいものです。

補水フードも販売されています。食べる点滴といったイメージ。「ベッツセレクション 脱水ケア ゲル 犬猫用 360g(15g×3パック×8袋)」ゲル状のイメージとしてはinゼリー的な・・・。

【まとめ】

皮下点滴1回に入れる量は、○○mlが正解という数字はなく、その子その子の脱水の程度によって決める。 
軽度な脱水の子に、機械的にどんどん補液をすると、「肺水腫」や「高血圧」を引き起こすことがある。
補液よりも、口から水分を摂取する方がずっと大事。脱水してなければ、皮下点滴は不要です。

皮下点滴は"点滴"という名称から、栄養を入れていると思われていることがありますが、水分の補給(=補液)であって、栄養は食べ物を口から入れなければ身体に入りません。

 

・在宅皮下点滴(猫)の「これでいいの?」が解決できると、メリットがいっぱい

https://nekodoctor222.com/2021/08/04/subcutaneous-intravenous-at-home-cat/

・在宅での皮下点滴、3大メリット
 通院ストレスが減らせる
 費用が抑えられる
 治療・ケアに参加できる
 

『慢性腎臓病の猫さんを動物病院に連れていく』

ホントに気が重くなるハードルです。キャリーケースに入れて、待合室で待って、診察台に乗せて、検査、注射、お会計、帰宅後は人間の方がぐったり…。年に数回ならまだ耐えられますが、週に2回、3回が義務になってしまうと、ココロ折れそうになってしまいます。 

最初の数週間は、しっかり通院での治療が必要になると思いますが、病状が安定してくれば、お家でのケアができれば良いなと思います。猫さんの通院ストレスが減らせて、ほとんどの場合、費用が通院よりも抑えられます。何より『飼い主さんご自身がケアしてあげられる』というのが最大のメリットです。

・点滴の量はこれでいいの? 1回量は? 頻度は?
猫さんの場合:ほとんどの場合、1回の輸液量は50~150ml

慢性腎臓病での皮下点滴の目的は、『脱水の改善・緩和』です。脱水を改善させる量は、その子その子で違います。客観的に"計算"するには脱水量の判断が必要です。

脱水具合が強いと、補充する輸液量も多くしたいですが、脱水の程度がひどい子ほど、1回の輸液を吸収する能力が落ちています。

・【ココロ折れそう…】猫さんが暴れるんですけど・・・

ポイント:診察室で皮下点滴のやり方を撮影させてもらいましょう。

コツは・・・素早く行う。押さえ過ぎず、猫のペースに合わせる。イメージトレーニングをしましょう。

・在宅で猫の皮下点滴~暴れてしまうときの対処法~

https://nekodoctor222.com/2021/07/28/subcutaneous-intravenous-trouble/

・★液漏れ・逆流★ ~トラブルシューティング
お家でのケアでは、色々なトラブルに遭遇します。その際に、大事なことは「まずは落ち着く」事です。手術のような、やり直しの利かないことではありません。点滴液が漏れたり、目標の半分しか入らなかったり、思い通りにならないことが、時には起こると思いますが、まずは「落ち着いて」無理せず、やり直すことで解決することがほとんどです。

https://ameblo.jp/canchan0321/entry-12620806892.html

・皮下点滴の頻度と、1回量の計算方法
皮下点滴で補充する量は、脱水(不足)している水分量です。

・1日量の計算(脱水は何%?)
「在宅で皮下点滴をしましょう」という状態は、10%以下の脱水と考えられます。基準を5%で計算すれば良いと思います。


体重3kgの猫さんの場合、5%脱水(不足している)であれば、体液の不足量は、3000x0.05=150ml となります。

脱水が緩和されたなと感じたら、脱水3%で計算して、3000x0.03=90mlになりますし、ちょっと脱水が進んでいる様子でしたら、脱水が8%で計算して、3000x0.08=240ml となります。

・1回の輸液量は?どれくらい?
皮下点滴は、血管に直接入れないので、身体全体の「循環状態」が効果に影響します。

脱水具合が強いと、補充する輸液量も多くしたいですが、脱水の程度がひどい子ほど、その輸液を吸収する能力が落ちています。

脱水がひどい子ほど輸液量は必要⇒ただし、1回の量は減らした方が身体の負担は軽減
混和された薬剤も、1回の輸液量が少ない方が早く吸収される
1回の輸液量は150ml以下で負担なく行う⇒1日に200ml必要なら、100mlx2回に分ける

・点滴液は何時間くらいで吸収されるの?

1回の点滴量が100ml程度でしたら、3~6時間ほどで吸収されます。12時間後にまだ前回の点滴液が残っている場合は、輸液量が多すぎるか、血流の循環を悪化させている別の原因があるかもしれません。

・皮下点滴は毎日やらないと意味がないですか?

皮下点滴は必ずしも毎日必要ではないかもしれません。必要かどうかは、脱水しているかどうか?なので、1回の皮下点滴で、数日間必要ない子もいます。

・猫の在宅皮下点滴で起こりえる副作用:肺水腫、高血圧、貧血、水中毒、皮下気腫、膿瘍

腎臓病だけど脱水していない猫さんに、機械的に皮下点滴をしていると、血管の中の水分量が増えて、高血圧や肺水腫を引き起こすことも考えられます。

皮下点滴をしたら息が早い・呼吸がしんどそうな場合は、点滴量・頻度が多いかもしれません。

https://nekodoctor222.com/2021/07/16/subcutaneous-intravenous-side-effects/

便秘していませんか?
高齢ネコさんでは、便秘の相談が多い傾向があります。腎臓病から便秘している子は、痩せていて、フケっぽく、毛づやが悪いといった特徴があります。根本的な原因は、「脱水」の場合が多いです。便秘の予防、改善にも十分な水分補給をおすすめします。


例えば…「ハッピーダイニング 脚付ウォーターボウル シリコン付き 猫柄 猫壱」「ベッツセレクション 脱水ケア ゲル 犬猫用 360g(15g×3パック×8袋)」