tama’s diary

慢性腎臓病の猫の治療記録

鼻食道チューブ

鼻チューブをしていて吐いた時に誤嚥性肺炎になる可能性があるので、高齢で体力がないのでやめた。

 

鼻チューブの現実
経鼻胃管はいわゆる「鼻チューブ」と呼ばれているもので、鼻から咽頭喉頭、食道を経てチューブが胃に留置されるものです。とりあえずは、どこでも行える栄養摂取の方法ですが、チューブが留置されたままだと、鼻や咽頭の粘膜からの分泌物が増加し、痰や唾液、鼻汁などが増えて、それらがチューブにこびりつき、そこに雑菌が繁殖し、これが肺炎のきっかけとなってしまいます。

誤嚥を防止するつもりで入れた経鼻胃管が、かえって誤嚥やそれによる肺炎の危険性を高めていることさえあるので、要注意です。嚥下の訓練をしようにも、チューブによって咽頭喉頭の動きが妨げられていて、不快感を伴い、訓練どころではなくなってしまいます。

鼻チューブでは、その不快さのあまりに、患者さんが自分でチューブを抜いてしまうことがよくあります。チューブで気道を塞いだり、注入中の栄養剤を誤嚥する、という事故も起こり得るので、チューブ抜去の常習者は、チューブがつかめないような手袋をはめさせられたり、手をベッド柵に縛られたり、といった抑制を強いられることになってしまいます。そういう抑制を強いることになるような経鼻胃管の留置だけは、絶対に避けたいものです。

http://www.peg.or.jp/paper/article/enge_kinou/1-1.html

 

猫ちゃんの鼻チューブの実際

①食道に入っていることを確認します。
気管にチューブが入っていると、ご飯が肺に行ってしまい、誤嚥性肺炎になってしまいます。
水を入れたシリンジを接続して、引いて、空気が入ってこないことを確認
(気管に入っていると、肺の中の空気が抵抗なくシリンジに吸えてきます)
3−4mlほど水を入れて咳をしないか確認します。


②流動食を入れたシリンジを接続
1回量の目安3kgの猫で20mlくらい
ゆっくり入れます。


③チューブ内の流動食を水で押します。


キャップを閉めて
30分〜1時間吐かないかを確認してから次の給餌を行います。

https://sadahiro-ah.com/%E7%8C%AB%E3%81%AE%E8%82%9D%E3%83%AA%E3%83%94%E3%83%89%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%82%B9%E3%80%80%F0%9F%8C%B8%E8%82%9D%E4%B8%8D%E5%85%A8%E3%80%80%F0%9F%8C%B8%E7%B5%8C%E9%BC%BB%E3%83%81%E3%83%A5%E3%83%BC/

 

鼻食道チューブ
鼻から細いチューブを入れて食道まで到達させ、留置します。通常全身麻酔なしで挿入できるので、全身麻酔のリスクの高いどうぶつでも設置できるという利点があります。
鼻から挿入するため細いチューブを利用しますので、投与できるのは液体状の流動食のみです。嘔吐したときには食道内でチューブが反転し、口から出てしまうことがあるため注意が必要です。
鼻から出たチューブは頭の上で固定しますが、どうぶつによっては気にしてストレスになる場合があります。通常3日から1週間程度の給餌に利用され、長期間の留置には向きません。

https://www.anicom-sompo.co.jp/doubutsu_pedia/node/1386

 

鼻から(経鼻チューブ、経鼻胃カテーテル
鼻のあなからごく細いチューブをいれ、胃のなかに直接液状の食事をながします。

チューブを数か所顔の皮膚表面に縫いとめるだけなので、麻酔なし、もしくはかるい鎮静(注射)ていどですみます。
腎臓などがわるくて全身麻酔ができない猫ちゃんでもだいじょうぶですが、あまり長期の設置にはむかないといわれます。

体調がもどればはずすのもかんたんですし、チューブをつけたまま口からご飯を食べることもできます。
猫ちゃんもわりあいすぐ慣れて苦痛もすくないため、食事中にもリラックスしてくれます。

お世話するがわにとっても、口からの強制給餌にくらべると時間や精神的負担がだいぶ減ります。

チューブ給餌のなかでも、おそらくいちばん気軽にできる方法といえるでしょう。

難点は、チューブが細いので、なめらかで濃すぎない流動食、もしくはミルクのような液体食を用意する必要があること。
(水分が多いので量もやや多めになります。)
そして、鼻からチューブを入れるため、呼吸が苦しい猫ちゃんや、鼻の穴がまだ小さい子猫にはむずかしいということです。

また、細いチューブは劣化で硬くなったり、先端が腐食したりするため、一ヶ月に一度の交換が必要になります。
それがなんども続くのは猫への負担も増すことになるので、長期の場合は食道チューブなどを検討したほうがよいかもしれません。

鎮静注射で眠っているあいだにでき、全身麻酔をしなくてすむので高齢や腎・肝等の疾患があってもOK。

はじめるのもやめるのも簡単。

鼻チューブでも口から食べられる。

猫も飼い主も心身の負担が少ない。

デメリット」
長期の使用はむずかしい。

子猫や呼吸器疾患のある猫には使えない。

チューブが詰まりやすいので薄めの流動食しか使えない。

注入にはやや時間がかかる。

必要量を与えるには1日に4~6回の注入が必要。

ほとんどのケースでエリザベスカラーが必要。

https://liquidfeed-cat.com/force-feed/nose/

 

猫の鼻カテーテル挿入のコツと実践 鳥巣先生

https://www.youtube.com/watch?v=vGzsr1HXRls

 

Q:

カテーテルを胃の中まで入れてもいいでしょうか?経食道カテーテルでも胃まで入れますか?

A:

カテーテルは、胃の中まで入れても短期間なら問題ないですよ。
食道カテーテルは太いと胃まで入れてないです。
12フレンチぐらいまでなら胃内にいれてるかな?と思います。
それ以上の太さなら食道で止めてます。

Q:

胃まで入れていい理由、または胃まで入れない理由を教えてもらっても良いでしょうか?

A:

胃まで入れない理由は,チューブを胃まで入れると胃食道逆流を起こすからだと以前は説明されていましたが,誰もチューブのせいで胃食道逆流が起こったと証明した人はいません.ただし,太めのチューブを入れると確かに逆流するかもしれないので,私も太めのチューブは食道で止めています.これは感覚と経験値からの話です.
実をいうと15Frまでは胃まで入れたことがありますが,食道の機能や下部食道括約筋がしっかりしていれば問題ないと思います.

つまり胃まで入れていい理由は,入れても胃食道逆流を起こさなかったという経験論と確か論文が出ています.胃まで入れても問題なかったよという論文ですね.
そして今まで経鼻カテーテルの先端を食道で止めていたのは,ただの迷信だったというわけです.
しかし,アトムチューブなどを胃内に入れると,1週間以上設置すると変性して硬くなります.したがって,1週間で入れ替えてください.シリコンチューブなら大丈夫だと思いますが,チューブのコストが高いので動物ではあまり使われていないですよね.

私が胃まで入れる理由は,動画で解説しているとおりです.

A:
数名の方からコメントいただきましたが,点鼻麻酔や点眼麻酔のベノキシールを使用されると涎が出ないようですね.
ただし,奥まで麻酔がかかっているかの判断ができないので,キシロカインスプレーを使用しています.
苦いからだと思いますが,かなり嫌がりますが,嫌がったら逆に奥まで麻酔が効いてきたという証拠なので,そこからカテーテルを挿入しています.

ポイントは,麻酔をしてから準備を始めることですね!!

A:
カテーテルを胃まで挿入する理由は、様々ですが、吐き戻しリスクが少ない
カテーテルが胃まで入っていると、残胃量が測定できるのでエコーを見なくても前回入れたフードが流れているかどうかがわかること、胃のpHを測定できるので制酸剤の投与が必要か否かなども判断できるからです。