tama’s diary

慢性腎臓病の猫の治療記録

リン吸着剤

分かりやすいHP

https://kedamachan.net/ckd11/

レンジアレンが終売になり、後継品として「リンケア」が発売された。

原材料・成分:クエン酸鉄、ヒドロキシプロピルセルロース

https://www.amazon.co.jp/%E3%83%8E%E3%83%BC%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%89%E5%93%81-%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%B1%E3%82%A2-0-25g%C3%9730%E5%8C%85/dp/B0CKTN7367

 

●作用
食事中の遊離リンと腸管内で生じた遊離リンに働きます。
リンはマイナスイオン、レンジアレンはプラスイオンなので吸着させて排泄します。

 

腎不全になると食欲がなくなり痩せます。

またリンの値が高くなると予後はわずかしかないといはれています。

 

●投与量
犬はだいたい1日5kgで1包を給餌します。猫は1日1包です。状態によっては犬猫ともに4倍まで投与できるそうです。
(目安 ドライフード50gあたり1-4包になります。)


従来の高リンの犬猫の治療は、薬剤はアルミゲルしかなく嗜好性に問題はありました。
また高リンになってからの使用でしたが、レンジアレンは初期から使用が可能です。
腎臓病の末期での使用の延命効果は厳しとおもいますが、ホームドクターと相談して腎臓病の初期から使用できれば、従来の方法より延命が期待できる場合もあるのではないかと考えています。

鉄なので、貧血気味の患者にも有効。

ウンチが緩くなるところが悩ましい…が、炭酸ランタン(便秘になる)とのコラボで、ちょうどいいウンチになるかも。

 

血液中のリンの濃度が上がらないようにすることが重要

https://www.animal-carecenter.com/treatment/%E3%83%AA%E3%83%B3%E5%90%B8%E7%9D%80%E5%89%A4/

リン吸着剤には、アルミニウム系、カルシウム系、鉄系、炭素系などの種類があり、腎臓病の状態によって使い分けます。
炭素系のリン吸着剤は強力で、リン以外の物質もよく吸着させる作用があります。この作用は尿毒症物質の吸収も抑える可能性があり、尿毒症の改善も期待できますが、本来必要な栄養も吸着する恐れがあり、食物の消化吸収不良に注意が必要です。

また、リン吸着剤は最初に述べたように血液中のリンの濃度が上がらないようにするのが目的です。血液中のリンの濃度が上がっていない場合に用いると、悪影響が出る場合があるので注意が必要です。

 

慢性腎不全時におけるリンのコントロールの重要性 

3.吸着剤の投与

https://www.jstage.jst.go.jp/article/dobutsurinshoigaku/24/3/24_108/_pdf/-char/ja

動物では,リン吸着剤の使用が CKD 患者の生存期間を延長させたというエビデンスはない。しかし,病態生理学的には血中リン濃度の抑制は CKD の悪化を抑制する治療として有効である可能性を示している。高窒素血症の軽減も重要であるが,血中リン濃度の抑制はより積極的に行っていくべきであろう。

 

リン吸着薬の変更による鉄代謝と貧血の改善および医療経済学的効果 

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsdt/52/1/52_33/_pdf

リン吸着薬におけるクエン酸第二鉄水和物への変更・追加によりリン(P)コントロールには大きな変化はなかった。

 

リン吸着剤について

https://www.lab.toho-u.ac.jp/med/ohashi/neph/patient/tjoimi0000000aor-att/tjoimi0000000bax.pdf

 

リン吸着剤の効果的な利用

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsdt/44/1/44_1_41/_pdf

 

Phosphorus Binders and Survival on Hemodialysis

透析患者におけるリン吸着剤と生存率

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2637053/

透析導入期の90日間にリン吸着剤を使用する群としない群を比較した。リン吸着剤を使用した群において1年生存率が有意にすぐれていた。また、リン濃度が高いほど予後改善率は顕著であった。

 

Systematic Review and Meta-Analyses of the Effects of Phosphate-Lowering Agents in Nondialysis CKD

J Am Soc Nephrol. 2022 Jan; 33(1): 59–76.

非透析慢性腎臓病におけるリン吸着剤の効果について メタ解析

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC8763193/?report=printable

非カルシウムのリン吸着剤は血清リンおよび尿中リン排泄を減少させたが、血管石灰化への効果は??また、心血管イベントや死亡率に関するデータは乏しかった。

 

保存期慢性腎臓病における沈降炭酸カルシウムと胃酸分泌抑制薬の相互併用を事例と舌薬剤師の情報提供と医師の処方意識の変化

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjnp/4/3/4_31/_pdf