グルテンフリーが広告されていますが、小麦を入れない代わりにジャガイモ、豆などを使っています。小麦アレルギーの子は小麦グルテンフリーのフードにしないといけないけど、そうでなければ普通のフードでいいかな。と思います。
ウェットにすれば、小麦を使っていないフードはかなりあると思います。
うちの子はポテトアレルギー(血液検査で判明)+小麦アレルギーらしく、どちらも入っていないフードにしています。
炭水化物
デンプン
犬や猫の唾液にはデンプンを消化するための酵素である「アミラーゼ」が含まれていませんが、すい臓で「アミラーゼ」が作られ小腸に分泌されるため、デンプンを消化してグルコース(ブドウ糖)に分解・吸収し、良質なエネルギー源として利用することができます。米は消化性が高く、高品質なデンプン源です。
適量のデンプンを含むフードは、デンプンをエネルギー源として利用できるぶん、タンパク質がエネルギー源として利用されることを抑えることができるため、より栄養バランスの優れたフードであるということができます。
一口メモ
デンプンは、何千というα-グルコースの分子がグリコシド結合(α1-4結合、α1-6結合)をした大きな分子です。この結合は消化酵素で切断することができます。
体内での役割
デンプンは消化作用によって分解され、腸内でゆっくりとグルコース分子として吸収されたあとに、動物のエネルギー源として使われます。
- ●加熱されたデンプン
- ●過剰なデンプン/加熱不足のデンプン
糖質
糖質は結合している糖の数によって「単糖類」「二糖類」「多糖類」などに分類できます。
体内での役割
離乳していない子犬や子猫にとって、ラクトース(乳糖)はすぐに利用できるエネルギーとなります。ラクトースを消化するには「ラクターゼ」という消化酵素が必要ですが、離乳すると分泌されなくなります。猫は成長すると「甘み」を感じなくなるうえに、タンパク質から血糖を合成できるようになるため、糖類は必須の栄養素ではなくなります。しかし、糖類を摂取することでタンパク質の分解をおさえることができます。
セルロース
セルロースは栄養素としては利用されませんが、肥満、糖尿病、便秘、下痢などの際にその特徴が利用されます。
一口メモ
セルロースは非常に大きな分子で、何千というβ-グルコースの分子がグリコシド結合(β1-4結合)をした大きな分子です。この結合は哺乳類が持つ消化酵素では切断することができないため、犬や猫はセルロースを消化することができません。
体内での役割
体内における食物繊維の役割は、それぞれの性質によって異なります。純セルロース、リグニンなど不消化性・不溶性の食物繊維は腸の働きを安定させる作用があり、収縮(
- 食物繊維は腸管輸送を促進します。腸管輸送のスピードは栄養素を十分に吸収できる程度に遅く、便秘にならない程度に速くなければなりません。
フラクトオリゴ糖(FOS)
フラクトオリゴ糖は発酵性の食物繊維であり、「善玉菌」と呼ばれる乳酸菌やビフィズス菌の栄養源として利用されます。しかし、「悪玉菌」と呼ばれる大腸菌やサルモネラ菌は、フラクトオリゴ糖を利用することができません。そのため、フラクトオリゴ糖を与えることで腸内細菌バランスを良い状態に維持することができます。このようなものを「プレバイオティックス」と呼び、フラクトオリゴ糖はプレバイオティックス成分として腸内環境を良い状態に保つことに役立ちます。
マンナンオリゴ糖(MOS)
マンナンオリゴ糖は、酵母の細胞壁に多く含まれる食物繊維です。腸内細菌は腸粘膜の表面にある糖質に付着しており、マンナンオリゴ糖は悪玉菌が付着する部分に似た構造を持っています。そのためマンナンオリゴ糖は悪玉菌と結合し、その後悪玉菌とともに排泄されます。結果としてマンナンオリゴ糖は腸内の悪玉菌を減らし、腸内環境を良い状態に維持することに役立ちます。
サイリウム
オオバコ種子の外皮などに含まれるサイリウムは水溶性の繊維質で、糞便中の水分を保持し、排泄を容易にします。
体内での役割
サイリウムは保水力が高く、水分を吸収するとゲルを形成してもとの体積の10倍くらいにまで膨張します。一般的な可溶性食物繊維は腸内細菌によって発酵して低分子の物質に分解されますが、サイリウムは可溶性食物繊維でありながら発酵性が低いため、保水力を保ったまま排泄されるという特徴があります。このため、糞便中の水分を保持し、便秘の予防に役立ちます。
ラクトース(乳糖 )
ラクトースはブドウ糖とガラクトースが結合してできている二糖類で、ラクトース分解酵素である「ラクターゼ」によって分解されます。ラクトースは母乳に多く含まれており、子犬や子猫のエネルギー源となります。しかし、離乳期以降の犬や猫ではラクターゼの分泌が低下するので、ラクトースを消化しにくくなります。犬や猫に牛乳を飲ませると下痢をすることがありますが、その原因のひとつとして、犬や猫は牛乳に含まれるラクトースを分解するために必要なラクターゼを十分に分泌できないことがあげられます。このような症状を「
犬や猫にミルクを与える必要がある場合は、牛乳ではなく犬用・猫用に調製されたミルクを使用するようにしましょう。