脱水時の血液データの変化
脱水によって体内の水分が減少し血液の濃縮が起こり、腎機能が低下します。そのことによって、次のような数値が上昇することがわかっています。
・赤血球数(RBC)
・ヘモグロビン値(Hb)
・アルブミン(Alb)
・総たんぱく(TP)
・ヘマトクリット(Ht)
・尿素窒素(UN)
・尿酸(UA)
・クレアチニン(Cr)
また、体液中のナトリウムを失うことによって生じる低張性脱水の場合は、ナトリウム(Na)が低下、体液中の水分を失うことによって生じる高張性脱水の場合はナトリウム(Na)が上昇します。なお、下痢や嘔吐によって生じた脱水の場合は、ナトリウム(Na)に加え、カリウム(K)やクロール(Cl)などの電解質の数値も低下していることが多いです。
脱水によって以上のような血液データの変化が見られるとされていますが、数値の変化は個人差もあり、顕著な変化が見られない症例もあります。そのため、医師は身体所見や食事、運動などのADLの聞き取りを行ったりしながら、総合的に脱水状態であるかどうかの判断を行います。