「pHが6以下の尿の猫ちゃんにはクランベリーパウダーはよくないと考えられた。」
ウロアクト成分:
ウラジロガシエキス、クランベリーパウダー、酵母エキス、魚類ペプチド、デキストリン、ミネラル類(亜鉛酵母)、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸、デンプ ングリコール酸ナトリウム、微粒二酸化ケイ素、ステアリン酸カルシウム、ビタミン類(ビタミンC、ビタミンE)
http://www.vmdp.jp/products/pdf/ua_05.pdf
①ウロアクトには排斥促進作用がある
➁シュウ酸カルシウムを溶解する作用はない
③pH中性域で維持する
④膀胱炎の症状を緩和する
🔶ウラジロガシ
タンニンが多く含まれております。健康食品にも広く利用されています。
結石発育抑制作用及び溶解作用を有し、抗炎症作用、利尿作用とともに腎結石・尿管結石に対する排出促進効果を示すと考えられる。
https://pins.japic.or.jp/pdf/newPINS/00050800.pdf
Na+/K+-ATPase を阻害することでナトリウム再吸収阻害作用を示している。ナトリウムは60~70%が近位尿細管で再吸収されている。また、近位尿細管では細胞膜に豊富に水チャネルであるアクアポリン1が存在し水の透過性が高く、Naの再吸収のときに水は受動的に再吸収されている。おそらく、Na+/K+-ATPase を阻害すると水の再吸収も阻害されオシッコが沢山でる。
https://www.agr.hokudai.ac.jp/gs/master/2018/18020401.pdf
ループ利尿薬(参考:尿の生成)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/shinzo/46/9/46_1207/_pdf/-char/ja
・ポリフェノールの一成分であるプロアントシアニジンが細菌の尿路上皮(膀胱粘膜など)への定着を抑制
・キナ酸が尿を酸性化して細菌の生育を阻害
キナ酸はクランベリーに特異的な高含有成分であり、それ自身が強い抗酸化・抗炎症作用を示すばかりでなく、その生体内代謝産物である馬尿酸は抗菌作用を発揮して尿路感染症の予防または治療効果に一定の役割を果たしていると推察されています。
但し有効な摂取量については明確な基準がありませんが、参考になる試験を以下に記載します。
Barbosa-Cesnikらが20台の女性160人ずつに行った試験では濃度27%で240mlのクランベリージュースを日に2回飲用した群がプラセボに比べて6か月間の尿路感染予防効果を認めました。
クランベリー製品は比較的安全に摂取できると考えられていますがシュウ酸を多く含むため、尿中のシュウ酸カルシウムが増加して尿路結石のリスクが高まることがあるので尿路結石の既往症がある人は使用を避ける方が望ましいです。
さらに、クランベリーは薬物を代謝する一部の酵素の作用を阻害する働きもあり、とくにワーファリンの血中濃度を上昇させる恐れがあるので内服中の方は要注意です。
まとめるとクランベリージュースは膀胱炎の治療薬ではありません。あくまで膀胱炎などの尿路感染の再発予防の効果としても限定的である認識したうえで、原因不明の再発性膀胱炎を来す場合にはトライする価値はあると個人的には思います。
有効性はない。
https://www.cochranelibrary.com/cdsr/doi/10.1002/14651858.CD001321.pub5/full/ja