tama’s diary

慢性腎臓病の猫の治療記録

冬のこたつ使用は脱水に注意しましょう

つい最近愛猫を連れて動物病院を訪れる機会があったのですが、そこに、ぐったりとして意識も朦朧としているわんちゃんが連れてこられたのです。
飼い主さんと看護スタッフ、獣医師との会話を漏れ聞くに、寒い日が続いたことで、愛犬がまったくこたつから出てこなくなり、気がついた時にはすでにぐったりしていた、とのことでした。
水分を取った痕跡がない、という飼い主の話を聞いた獣医師は、暖かいこたつにずっと入っていたことで脱水を起こしているのだろう、とすぐに処置に移っていきました。
人も長時間こたつに入っていると知らず知らずのうちに脱水を起こしてしまうため注意するように、と言われていますが、ペットたちも同じ状況に陥ってしまうのでしょう。
そんな危険からペットたちを守るために、暖房器具、とくに「こたつ」を使う際の注意点を確認しましょう。

「こたつ」の注意点
まず、人間用のこたつは、犬や猫にとって温度が高すぎることが多いようです。
犬や猫がこたつに入っているようなときは、温度設定を「弱」にすることをお忘れなく。
また、こたつの布団をときどきめくって、こたつの中の空気を入れ替えるとともに、中の温度を下げるようにすると良いでしょう。
そして、犬や猫が長時間こたつに入っているときは、あえてこたつから出すようにしましょう。
我が家でこたつを使用していたときも、時々こたつ布団をめくって中の温度を下げるようにしていました。
すごく迷惑そうな顔をされましたが・・・・。

安全面を考慮して、長時間こたつをつけっぱなしにすることも避けた方が良いでしょう。
ふとんに覆われているこたつ内は、電源を切ってからもしばらくは保温された状態を保つことが可能です。
留守にするときはもちろん、在宅中も適度に電源をON/OFF切り替えるようにしましょう。
また、こたつを使用する際は、こまめにコンセントやコードなどに異常がないかも確認してください。
コードが断線することで漏電やそこから火災が発生することもありますし、ペットがいたずらして噛んでしまったりすると、感電する恐れもあります。
定期的にチェックするとともに、コードにカバーをつけるなどすると、万が一の事故を防ぐことができます。

水分補給にも気を配って
そして忘れてはいけないのが、「水飲み場の位置」です。
こたつから遠い場所に水飲み場があると、こたつから出たくないために、ノドの渇きを我慢してしまうことがあります。
それでは体の中の水分が失われる一方で、脱水を起こしてしまっても不思議ではありません。
もともとの水飲み場はそのままに、こたつの近くに新たな水飲み場を用意することで、ペットが水分補給しやすい環境を整えてあげてください。
もちろん、いつもあげているごはんをお湯などでふやかして与えるようにしたり、いつもよりウェットフードの量を増やしても良いでしょう。

こたつに入ると暖かくて幸せな気分になるのは人もペットも一緒です。
ぬくぬくして幸せそうな顔をしているペットをこたつから引きずり出すのは本当に心苦しいのですが、脱水で苦しい思いをさせないためにも、心を鬼にして、こたつ内の空気の入れ替え、時々はこたつの外に出てきてもらう、といった行動をとっていきましょう。